強制的に改ページするための命令には、\newpageや\clearpageがあります。両者の違いは2点あります。1つは、二段組の文書で用いた場合です。このとき、\newpageでは新しい段に移るのですが、\clearpageでは新しいページに移ります(つまり、右側の段が空白になることがある)。もう1つは、\clearpageは浮動体の残りを出力しますが、\newpageはそういう動作はしないようです。
最後に、空白の単位について触れておきます。
単位には、pt(ポイント)、cm(センチメートル)、mm(ミリメートル)、in(インチ)などを用いることができます。これらの単位は(当然ですが)絶対的な長さで、文字の大きさには依存しません。
一方、いま使っている文字の大きさに依存した単位があります。
たとえば、zwは現在の状況での和字の横幅、と定義されます。ですから、何ポイントで書いているか、また\largeなどの命令を使っているか、によって実際の長さは変化します。同じように、zhは和字の高さに等しい長さです(※1)。
欧文に対しては、em(エム)とex(エックスハイト)があります。それぞれ、’M’の幅と’x’の高さに「ほぼ」等しいとされています(※2)。おそらく歴史的な背景があるものと思いますが、確かなことは分かりません。もう1つの単位muについては別項でご紹介します。
(※1)
ということですので、私は\vspace{2zw}や、\hspace{3zh}といった書き方はあまり好きになれません。や、全然かまわないんですけどね。単純に気分の問題ですね。
(※2)
(pLaTeXでなく)LaTeXでコンパイルするときは、zwやzhは使えません。英語の論文を投稿するようなときは、emやexを使うべきです。(2012.3.19 追記)
(2001.8.16)
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